教師の人権(労働三権)に関するハナシ&そこからみる法律学
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さて、掲示板に質問があった、教師の労働三権に関するハナシをします。
※今回のハナシに出る教師とは、国公立の小中高教員、とします。私立や大学はちょっと話が違うので割愛します。
まずもって「教師」とは、何公務員でしょう?
「地方公務員」
ですが、実は「教育公務員」という正式名称があります。「教育公務員特例法」という法律もあるくらいです。
このように特別に(例外的に)定められた法律のことを「特別法」と言います。対して、六法などのおおもとになる法律のことを「一般法」といいます。
当然ながら、一般法の例外を特別法が補うわけですから、「特別法は一般法に優先される」必要があるのは言わずともわかりますよね?!
しかし面白いことに、この「教育公務員特例法」の条文には「地方公務員法優先規定」というものがあります。つまり、特別法が優先されないという、ちょっと信じられないめずらしい例なんですね。(附則第一条)
さて、そんな一風かわった教育公務員。公務員ですから、労働三権に制限がかかります。一つずつ見ていきましょう。
団結権:肯定
地方公務員法(以下、地公法)52条以下、「職員団体」が結成可能、と明記されています。もちろんあの豊島区SG学園にもこの団体があります。
団体交渉権:制約
地公法52条B・55条Aなどに明記。
争議権:否定
地公法37条に明記。
ちなみに政治的行為についてもふれとくと、地方公務員は自分の属する地方公共団体の区域以外で、勧誘・署名・寄付金集め等活動をおこなうことが認められています。(地公法36条)(政党活動はダメです。)
しかし!!
教師は政治的行為、一切認められません!
「教育公務員の政治的行為に対する制限は、国家公務員法の規定(=国家公務員は政治的行為一切禁止。)に従うものとする。」(教育公務員特例法18条)
なお、地方自治法206条には、教員手当てに関して異議申し立てができる、という記載もあります。その点ちょっと救われますね。
おわかりいただけたでしょうか。教師もまた、人権に制限があるということです。教師を目指す方特に、知っておくといいですよ!
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